こんばんは
少し前のお話ですが、大分県佐伯市の小学校に図書館家具の納品に行ってきました!
結構な台数ですし、長崎から、車で4時間近くかかるので、2日間かかりました
大工さん4人に、担当者2人の計6人での納品
今回のこの図書館、可動棚がいいとの学校の先生からの強い要望で、床置書架や壁面書架等が可動棚板になっています。
このブログでも、何度か言っていますが…
小島工作所はオーダーメイドの木工所です
可動棚だとうと、固定棚だろうと、曲がってようと、傾いていようと木製品なら、結構なんでも作ります
よく、お客様で、
「 可動の棚にはできないんでしょう? 」
おっしゃられることがありますが、できます。
ただ、図書館家具、本棚にはあまりオススメしていません
図書館家具や、本棚に固定の棚板をオススメするのにも、きちんと理由があります
話せば長くなるので、今回は省略させて頂いて…またの機会に
話は戻って、佐伯市立Y小学校の図書館家具は可動の棚板で製作しました
可動の棚板の場合、ご理解頂きたいのが、いくつかあります
*棚柱(ダボ)が必要
棚を可動にするためには、必要不可欠
今回は4本の柱で、棚を受けるやり方
*棚柱分の厚みがでてくる
たった数ミリですが、本を入れるときに、両脇の棚柱の厚みが邪魔になります
今回は仕切り(側)板を棚柱の厚み分サクって埋め込んでいます
*棚柱を固定するために仕切りが分厚くなる
棚柱を固定するビスの都合上、どうしても分厚くなってしまいます
*棚と、仕切り、背板に若干のスキマができる
取り外しするのに、ギチギチでは製作しません。数ミリのクリアランス(隙間)をとるので、どうしても若干のスキマができます
*側板に対して、棚板は引っ込む
ちょっとわかりづらいかと思いますが、棚受けに棚を乗せるタイプだと、棚板を大きく飛び出させることは難しいんです。
写真を見ていただければ想像して頂けるかと思いますが、本が乗っていない状態で、棚板の先端に力を入れると、落ちてきます。
なので、大抵の可動棚の本棚は棚板が中に入ってるのがほとんどです
好みやこだわりは人それぞれ
今回はシルエットはそのままに、可動棚にしたいとのご相談だったので、
製作前に何度も頭をひねりました
そこで、上司が発案
今回、棚板が仕切り(側)板よりも出てるデザインにできたのは、この棚板に秘密があるからです
初めての試みだったので、コツをつかむまで少し戸惑いましたが、
この棚板…
差し込み式です
棚受けが見えない分、少しスマートです
1度棚の位置を決めてしまうと、頻繁に変えることはないので、安定感のあるつくりにしたいということで、
このタイプに落ち着きました
壁面高書架と、床置中書架、窓下書架はこのタイプで製作しました
壁面に取り付ける家具が多かったので、↑の写真のように、配線を塞がないといけなかったのですが、
急遽、配線を生かすということで、背板に穴をあけることに…
少し残念です
カウンターはこちら
おなじみですね
このカウンター下の収納棚も、特注デザインです
並んだ窓下書架も可動棚です
新着書展示架も、配線孔が…
絵本架は1段上がった畳コーナーに
梅雨時期の工事ということで、作業が少し押し気味だたらしく、縁甲板だけ急いで工事していただきました
なので、畳はまだですね
テーブル・椅子が6セット
椅子はスタッキングできるタイプです
入口看板を取り付けたら工事終了
これから塗装が入るということだったので、養生をして長崎へ
今回はご提案というカタチがとれなったのが残念ですが、納品が終わって一安心です
この家具たちが、末永く子供たちに愛されることを願って今回のレポートを終えたいと思います
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追記
いかがだったでしょうか
「 棚板が出てて、可動棚にしてほしい 」
というご意見が多く寄せられます
ご参考になればと思い、今回の件をご報告させて頂きました
せっかく木でできているのなら、金物が露出している家具より、
見えない方がやはりかっこいいと思うんだけどなぁ…
と、中村の個人的意見も申し上げつつ笑
とはいっても
「 こんな図書館にしたい! 」
「 こんな家具が欲しい! 」
にお答えするのが私たちのお仕事
満足していただける家具づくりを目指します
融通が利くのがオーダーメイドの一番の特徴です
まずはお気軽にご相談下さい